映画「コーダ あいのうた」のストーリー構造(監督:シアン・ヘダー)
全体的にコメディ調にして、暗くならないようにしている
- 最初の合唱の授業で逃げだしたことを先生にあやまる。なんで歌うのが緊張するんだ?と聞かれ、入学したときに喋り方が変だとからかわれたのがトラウマになっていたことを明かす。
- このトラウマ経験をフラッシュバックで映像化しないのがポイント。シリアスに、重くなりすぎないようにしているのがいい。 観客にシリアスに受け取ってほしいなら詳細を語り、コメディとして笑ってほしいなら詳細を省くのがよい。
10代向けの恋愛映画並に甘ったるい
- 彼を家へ呼び練習するシーン。彼は 中学3年の頃街で主人公のことをよく見かけ、両親の代わりに大人と対等に話をする主人公のことをかっこいいと思っていたと打ち明ける。
- 彼と森へ行き、水に飛び込む下りも甘い
- 最後の受験の展開も現実感を無視して、感動的に仕上げようとしている製作の作為が伝わってくる気がした。
- 楽譜を忘れてアカペラで歌わされそうになるが、先生が伴奏する下りがあるが、これいる?普通に他の受験生より本領発揮しやすいから、ずるいでしょ。
自分は弱点だと思っている点が長所になる
- 個人的にこの映画に感情移入できていなかったので、このシーンで感動することができなかったが、自分の欠点だと思っていたものが長所に変わると言うシーンは一般的にいうと良いシーンだと思う。
- 先生に音大をすすめられた主人公は最初経済的に無理だと断るが、歌う時はどんな気持ちだと言われ、うまく説明できないが、手話だと伝えられる。== 今まで手話で育ってきたから、手話の方が言葉が巧みなんだね。手話こそが彼女のメインのコミニケーションで、それが家以外の公の場で初めて役に立つ